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フシジンレオ軟膏はとびひやヘルペスに有効?ステロイド骨格

フシジンレオ

今回は抗菌薬の軟膏であるフシジンレオ軟膏です。ちょっと変わったこの薬について解説していきましょう。

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フシジンレオ軟膏とは?

 

まずは名前の由来からいきましょう。一般名はフシジン酸ナトリウムです。フシジン酸は英語でFusidic Acidと書きます。そして製造会社名がLEO社。2つを合わせてFUCIDIN LEO(フシジンレオ)。非常に単純でわかりやすい命名方法ですね。

 

フシジン酸ナトリウムは1962年に開発された非常に歴史のある薬です。それでは詳しくみていきましょう。

フシジンレオの作用機序と特徴

 

細菌が増殖するためにはタンパク質の合成が必要であり、タンパク質の合成はリボソームと呼ばれる部分で行われています。

 

リボソームはいわばタンパク質製造工場なのです。つまり工場であるリボソームの働きを抑えてしまえば細菌の増殖は抑えられることになります。

 

フシジンレオはリボソームにおいてアミノ酸の蛋白質への転換を抑制する作用を持ちます。これにより細菌の増殖を抑えるのです。

 

適応菌種ですが、ブドウ球菌属をはじめとするグラム陽性菌に対して効果があります。MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)にも有効です。ただしグラム陰性菌には効果は期待できませんので注意が必要です。

 

フシジン酸ナトリウムはちょっと変わった構造をしており、構造中にステロイド骨格を有しています。その影響か、他の抗菌薬との交差耐性をほとんど認めないと言われています。交差耐性とはある薬に対し耐性をもった場合、他の構造が似た薬にも耐性になってしまうことです。

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フシジンレオ軟膏の副作用

 

主なものは塗った場所の発疹、疼痛、刺激感などです。また長期的に使用を続けていると、感作(かんさ)される可能性があるので注意が必要です。

 

感作について簡単に説明しておきますね。感作とは「ある抗原に対して敏感になること」です。アレルギーの前段階と捉えればわかりやすいかもしれません。アレルギー反応はいきなりは起きないのです。

 

まずアレルギーの原因となる異物(抗原)が体の中に入ります。すると免疫細胞と呼ばれる部分が抗原に対抗するためにIgE抗体と呼ばれるタンパク質を作ります。

 

その後IgE抗体は肥満細胞と呼ばれる部分に結合し、抗原が来るのを今か今かと待ち構えています。これが感作と呼ばれる状態です。

 

そして再び抗原が体の中に入ってきた時にIgE抗体が抗原をキャッチします。これを抗原抗体反応といいます。これにより肥満細胞が刺激され、ヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されるのです。

 

ヒスタミンは体の中の様々な場所に存在するヒスタミン受容体に結合します。ヒスタミンは神経線維の一つであるC線維にあるヒスタミン受容体(H1)に結合するとC線維が興奮します。その興奮が脳に伝わるとかゆみとして認識されます。

 

また血管内皮細胞(血管の一番内側の細胞)にあるヒスタミン受容体(H1)に結合すると血管内皮細胞が収縮し、敷き詰められていた細胞と細胞の間に隙間ができます。

 

その結果血漿成分が漏出し、浮腫(むくみ)や蕁麻疹などを引き起こすのです。ちなみにこれを血管透過性の亢進といいます。

 

つまり使用を続けるうちに感作されることで、これらの症状が出現する可能性があるという事ですね。

 

感作や耐性菌防止のためにも、可能な限り感受性を確認し、使用期間は最小限にする必要があります。これはフシジンレオ軟膏に限った話ではなく、他の抗菌薬にも言えることです。

口唇ヘルペスやとびひに有効?

 

たまに口唇ヘルペスに対してフシジンレオ軟膏を処方するケースがあるようですが全く効果は期待できません。フシジン酸は細菌のみに作用しウィルスには無効です。フシジン酸だけでなく、抗菌薬は細菌にのみ作用します。

 

あとフシジンレオ軟膏はとびひ(伝染性膿痂疹)に対しても使用されますね。こちらはOKです。なぜならとびひの原因は黄色ブドウ球菌や連鎖球菌などのグラム陽性菌(細菌)が多いからです。

 

まさにフシジン酸の得意分野というわけですね。とびひには他にゲンタシン軟膏(成分名:ゲンタマイシン)も処方されますが、こちらは耐性化が進んでいると言われているため注意が必要です。

 

それではフシジンレオ軟膏については以上とさせて頂きます。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

とびひについてもう少し詳しく知りたい方はこちらの記事をお読み下さい。

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