テオドールの粉砕指示。たまに見かけることがあります。
とりあえず看護師に言われて適当に指示を出す医師もいますが、徐放性製剤なので粉砕はもちろんNG。
消化管から徐々に成分が吸収される仕組みが壊れると、血中濃度の上昇、持続効果の短縮、副作用の発現のリスクがあります。
では半錠に分割するのは問題ないのでしょうか?
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テオドールの半錠分割は問題なし
テオドール錠100mg/テオドール錠200mgの添付文書を見てみましょう。
適用上の注意
薬剤交付時
(1)本剤は徐放性製剤なので,かまずに服用するよう指導すること.
(2)水とともに経口投与するよう指導すること.
(3)本剤を飲みにくい場合には,割線で2分して服用するよう指導すること.
(4)PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.〔PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.〕
適用上の注意の部分に「本剤を飲みにくい場合には,割線で2分して服用するよう指導すること.」と記載があります。
そのため、半錠までの分割は問題ありません。
ただし、それ以上の分割を望む場合や粉砕する際は、処方変更が必要です。代替はテオドール顆粒20%やテオドールシロップ2%、テオドールドライシロップ20%など。
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特定薬剤治療管理料の対象薬剤
また、テオフィリンは特定薬剤治療管理料の対象薬剤です。こちらについても簡単に触れておきます。
今回のテオドール以外にも、テオロング、スロービット、ユニフィル、これらの後発品が該当します。
初月750点、2~3ヶ月目470点、4ヶ月以降235点の算定することができます。
ちなみに、テオフィリンの有効血中濃度は10.0~20.0(μg/mL)。採血時間はトラフ(次回投与直前)です。
最後に服用中の患者さんまたはご家族の方へ。
小児科で処方された場合、調剤薬局で薬剤師から説明があると思いますが、「錠剤が大きいから飲みづらい」からという理由でつぶして飲むのは避けてくださいね。テオフィリン中毒を起こす可能性がありますから。
出典
テオドール錠100mg/テオドール錠200mg添付文書