ロキソニンはもともと劇薬として薬局医薬品に分類されていました。

 

長期間の使用実績と安全性の管理によって、現在は薬局医薬品のなかでも普通薬と分類を改められ、現在ではOTC医薬品としても販売されています。

 

薬局医薬品であることからもその効果は折り紙つきですが、OTC医薬品の中でもロキソニンS、ロキソニンSプラス、ロキソニンSプレミアムと、複数の剤型が発売されており、どのように選べばいいのか、どう違うのかで悩んでしまうこともあるでしょう。

 

今回は、ロキソニンの概要とそれぞれの違いについて説明をしていきます。

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ロキソニンの効能効果・それぞれの違い

ロキソニンS(一般名:ロキソプロフェンナトリウム)はNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)と言われる解熱鎮痛剤の一種であり、頭痛・生理痛・歯痛・筋肉痛などの痛みや発熱時の解熱に対して用いられる医薬品です。

 

服薬からの効果発現が早く、約30分で血中濃度が上昇して効果を表します。

 

胃腸への負担を減らしたプロドラック(体内で代謝されて薬効を発揮する設計の医薬品)製剤で、痛み・発熱の原因となる生体物質(プロスタグランジン)の産生を抑制することで解熱鎮痛効果を発揮します。

 

薬局医薬品であるロキソニンとOTC医薬品であるロキソニンSは、まったく同じ配合量(一錠当たり60mg)をもった製剤であるため、同等の効果を発揮します。

 

ロキソニンSプラスは、鎮痛成分はそのままで、さらに胃酸を中和して胃壁への負担を減らす医薬品(酸化マグネシウム)を追加した医薬品です。ロキソニンSでも胃腸への負担は少ないものですが、さらに胃腸に優しい製剤となっています。

 

ロキソニンSプレミアムは、ロキソプロフェンナトリウムの含有量は60mgのまま、さらに別の鎮痛成分を2種(アリルイソプロピルアセチル尿素・無水カフェイン)と胃酸を中和する成分(メタケイ酸マグネシウム)を追加した製剤です。

 

アリルイソプロピルアセチル尿素は弱い鎮静作用を持つ成分で、自身も鎮痛作用をもちながら、他の鎮痛剤の効果を増強するサポート能力も持っています。

 

無水カフェインは脳の中枢神経を刺激して痛みを感じにくくし、脳の血管を収集させることで、特に頭痛に効果的な成分となっています。

ロキソニンSの注意点

ロキソニンSは薬局医薬品と同等の効力を持つOTC医薬品です。当然副作用も同等のものとなっているため、使用においては注意しなければいけない点が存在します。

 

15歳以下の小児、妊娠中の婦人、同成分にアレルギーを起こしたことがある人、鎮痛剤の服薬で喘息が誘発される人、胃・十二指腸潰瘍、肝臓病、腎臓病、心臓病のある人、赤血球数・血小板数などの血液検査値が低下している人は使用できません。

 

また、ロキソニンSでの治療はあくまでも対処療法に分類されるもので、疾病を回復させるものではありません。

 

服薬しても痛みが繰り返す場合には、医師の診断を受けるべきものとなっています。自己判断で長期間連用することは避けましょう。

 

ロキソニンSプレミアムの場合、服用によって眠気が誘発される危険性があります。服用後には、車の運転など危険を伴う行動は避けましょう。

 

また、飲酒は効果の変動を起こし、思わぬ副作用の原因となることもあるため避けてください。

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ロキソニンS、プラス、プレミアムの選び方

通常はロキソニンSを選択すれば問題ありません。

 

胃腸の状態に不安がある人や、過去に何らかの胃腸障害を起こしたことがある場合には、胃酸を中和する成分が配合されたロキソニンSプラスを選択しても良いでしょう。

 

ロキソニンSプレミアムの場合、配合されている鎮痛成分が特に頭痛に効果的であるため、強い頭痛を起こしている場合に効果的です。

 

ただし、先ほどお話した通り、含有している鎮痛成分の用量も多く、眠気などの副作用も多くなっているため、本当につらい時のみの使用をオススメします。

まとめ

ロキソニンSは薬局用医薬品と同等の成分を持つOTC医薬品であり、速やかに良好な解熱鎮痛効果を発揮する医薬品です。

 

正しい知識で活用できれば、非常に有用な医薬品であることは間違いありません。自分の状態に応じてロキソニンSシリーズの中から選択することもでき、使い勝手も良いでしょう。

 

ただし、医薬品であるため当然副作用もあり、安易な長期間の連用は思わぬ副作用の原因となってしまうこともあります。

 

正しい用法・用量を守り、ロキソニンSの素晴らしい部分だけを活用できるようにしてください。

 

それではロキソニンの違いと選び方については以上とさせて頂きます。最後まで読んで頂きありがとうございました。