フルミストと不活化ワクチンの違いは?対象年齢・効果・副反応を比較

フルミストと不活化ワクチンの違いは?対象年齢・効果・副反応を比較

小児のインフルエンザ予防接種には、鼻に噴霧するフルミスト点鼻液と、注射で受ける不活化のインフルエンザHAワクチンがあります。効果の優劣で決まりそうに見えますが、実際に判断を分けるのは対象年齢や喘息、同居家族の状況といった条件のほうです。

この記事では、両者の作りと免疫のつき方、有効性データの読み方、副反応の違い、接種できない人の線引き、費用と救済制度、接種前後の実務までを扱います。根拠は日本小児科学会の考え方と治療・予防指針、両剤の添付文書、厚生労働省の公表資料に置きました。感染制御認定薬剤師として、外来で実際に受ける質問に沿って並べています。

この記事でわかること
  • 経鼻と注射で何が違うのか、作りと免疫のつき方から整理
  • 有効性のデータをどう読むか、なぜ優劣がつけられないのか
  • 接種できない人と注意が必要な人の線引き、同居家族の条件
  • 副反応の違いと、厚生労働省の副反応疑い報告の読み方

フルミストと不活化ワクチンの違いを早見表で確認する

違いは大きく8つに整理できます。まず全体像を置きます。細かい根拠は次の章から順に説明します。

項目フルミスト点鼻液(経鼻弱毒生インフルエンザワクチン)インフルエンザHAワクチン(注射の不活化ワクチン)
中身弱毒化した生きたウイルスウイルスを壊して取り出したHA画分
接種方法両鼻に0.1mLずつ噴霧(合計0.2mL)皮下注射
対象年齢2歳以上19歳未満生後6か月以上(上限なし)
接種回数1シーズン1回13歳未満は2回、13歳以上は1回(または2回)
誘導される免疫粘膜の抗体、血液中の抗体、T細胞応答が期待されるHAに対する血液中の抗体
主な副反応鼻閉・鼻漏、咳嗽、口腔咽頭痛、頭痛注射部位の紅斑・熱感・腫脹・疼痛
接種できない人の主な違い免疫機能に異常のある人、免疫抑制治療中の人、妊娠が明らかな人は接種不適当者。副腎皮質ホルモン剤・免疫抑制剤は併用禁忌上記の設定はない(免疫抑制剤は併用注意)
費用どちらも任意接種で保険給付の対象外。医療機関により異なる

この記事の結論を先に1つだけ挙げます。日本小児科学会は、2歳から19歳未満に対して両者を同等に推奨しています。つまり効果の優劣で選ぶ話ではありません。実際の選択は、その子の条件と、周りにどんな人がいるかで決まります。

そもそも何が違うのか(作り方と入れ方)

違いの出発点は「生きているウイルスを弱くしてそのまま入れる」か「ウイルスを壊して、免疫の目印になる部品だけを入れる」かです。ここから先の違いは、すべてこの1点から派生します。

フルミストは弱毒化した生きたウイルスを鼻に噴霧する

フルミスト点鼻液の一般名は「経鼻弱毒生インフルエンザワクチン」です。弱毒化した生きたインフルエンザウイルスを発育鶏卵で培養し、精製した液剤になります。生物由来製品であり、劇薬・処方箋医薬品です。

国内では2023年3月27日に承認され、2024年秋から供給が始まりました。日本で初めての経鼻インフルエンザワクチンです。海外では2003年に米国で承認され、2023年4月時点で36の国と地域で承認されています。

国内で選べる経鼻インフルエンザワクチンは、このフルミスト点鼻液の1製品だけです。

不活化ワクチンはウイルスを壊して免疫の目印だけを注射する

注射で受ける不活化ワクチンは、正式にはインフルエンザHAワクチンといいます。発育鶏卵で培養したウイルスをエーテル等で処理して不活化し、感染力をもつ成分を除きます。残すのはヘムアグルチニン(HA)画分だけです。

HAはウイルスの表面にあるトゲのようなタンパクで、細胞にくっつくときの取っ手にあたります。免疫にとっては、この取っ手が最もわかりやすい目印になります。だから、そこだけを取り出して覚えさせる設計です。

国内ではデンカ、KMバイオロジクス、阪大微生物病研究会、第一三共など複数社が製造しています。ただしいずれも「日本薬局方 生物学的製剤基準 インフルエンザHAワクチン」に基づく製剤で、製造株は国の小委員会が決めた同一の3株です。メーカー名で中身が変わるものではありません。

販売開始は1986年9月です。フルミストとは40年近い使用実績の差があります。

なぜ鼻に入れたウイルスが体の奥まで広がりにくいのか

「生きたウイルスを鼻に入れて大丈夫なのか」という不安には、製剤の設計そのもので答えられます。仕組みを知っておくと、説明の言葉が変わります。

フルミストのウイルス株は、3つの性質を持たせてあります。1つ目が低温馴化で、野生株が増えにくい低い温度で効率よく増えます。2つ目が温度感受性で、B型株は37℃、A型株は39℃になると増えにくくなります。3つ目が弱毒化で、インフルエンザの発症モデルであるフェレットにインフルエンザ様症状を起こしません。

つまり、体温より少し低い鼻の奥では増えるけれど、体温が高い体の奥では増えにくい。温度で活動範囲に線を引く設計です。

噴霧した薬液がどこへ行くのかを調べた海外の第I相試験もあります。放射性トレーサーを入れたプラセボ製剤を成人に噴霧したところ、冷蔵製剤では送達量の76.3%が鼻腔に到達しました。残りは鼻咽頭や食道・胃に少量ずつ分かれています。

肺と脳からは平均3%未満の放射能が確認されましたが、これは隣接する部位からの放射線の散乱が原因と考察されています。

この試験はプラセボ製剤に入れたトレーサーの分布を見たものです。ワクチンウイルスが脳に到達しないことを直接証明した試験ではありません。「薬液の大半は鼻にとどまることが確認されています」までが、一次情報から言える範囲です。

だから保護者への説明は、「絶対に脳には行きません」ではなく、「体温より低い鼻の中で増えるようにつくられていて、噴霧した薬液も大半は鼻にとどまることが確認されています」という言い方に留めます。断定しないほうが、かえって信頼されます。

免疫のつき方はどこが違うのか

フルミストは粘膜と全身の両方に、不活化ワクチンは血液中の抗体に、というのが基本的な違いです。

フルミストの添付文書には、抗原特異的な血清中抗体と粘膜抗体の応答、および抗原特異的なT細胞応答を誘導し、インフルエンザの予防に寄与すると考えられる、と書かれています。日本小児科学会も、自然感染のあとに誘導される免疫と類似したIgAを介した局所免疫と、全身の液性・細胞性の防御免疫を誘導することが期待されます、という表現を使っています。

一方の不活化ワクチンは、HAに対する抗体が産生され、それが防御抗体として働くことでインフルエンザの予防が期待される、という記載です。

ウイルスが最初に入ってくる玄関口が鼻や喉の粘膜です。そこに直接見張りを置けるのが経鼻ワクチンの理屈で、家の中(血液中)に警備員を配置するのが注射という整理になります。ただし、ここから「粘膜免疫がつくから注射より効く」とは言えません。添付文書も学会も「期待される」という表現に留めていますし、後述のとおり有効性で優位性は確認されていないからです。

効果はどちらが高いのか

結論から書きます。現時点で、どちらが効くかを比べられるデータがありません。日本小児科学会は明確な優位性は確認されていないとしており、2歳から19歳未満には両者を同等に推奨しています。

日本小児科学会は「明確な優位性は確認されていない」としている

日本小児科学会「経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方」(2024年9月2日)には、不活化インフルエンザHAワクチンと経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの間に、インフルエンザ罹患予防効果に対する明確な優位性は確認されていません、と書かれています。

そのうえで推奨は2つに分かれています。

  • 推奨①:2歳から19歳未満には、どちらのワクチンによる予防も同等に推奨する。ただし喘息患者には不活化ワクチンを推奨する。水平伝播の可能性があるため、授乳婦、周囲に免疫不全患者がいる場合も不活化ワクチンを推奨する
  • 推奨②:生後6か月から2歳未満、19歳以上、免疫不全患者、無脾症患者、妊婦、ミトコンドリア脳筋症患者、ゼラチンアレルギーを有する患者、中枢神経系の解剖学的バリアー破綻がある患者には、不活化ワクチンのみを推奨する

この推奨は、2025/26シーズンの治療・予防指針にも再掲されています。ただし指針の推奨②は「生後6か月から2歳未満、19歳以上、免疫不全患者、無脾症患者、妊婦、ゼラチンアレルギーを有する者」までで、ミトコンドリア脳筋症患者と中枢神経系の解剖学的バリアー破綻がある患者は列挙から外れています。ここでは列挙の広い2024年9月2日の原典を採りました。つまりこの2つの推奨が、そのまま現場の使い分けルールになっています。添付文書はどちらを選ぶかまでは規定していないので、選択の物差しは学会推奨が担っています。

そもそも国内で直接比べた試験が行われていない

優位性が確認されていない理由の一つは、比べた試験そのものが無いことです。学会は、国内の承認時の臨床試験では、経鼻弱毒生ワクチンと不活化ワクチンの直接比較試験は実施されていません、と明記しています。

比較試験が無いのに「どちらが効くか」を語れば、それは推測です。保護者に聞かれたときも「比べた試験が無いので、効果で優劣はつけられません」と答えるのが最も正確です。

フルミストの国内第III相試験でわかっていること

フルミストの有効性は、2歳以上19歳未満の健康小児を対象とした無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験で示されています。すべての分離株によるインフルエンザ発症は、本剤群25.5%に対しプラセボ群35.9%でした。相対リスク減少率は28.8%です。厚生労働省のQ&Aも、承認申請時の資料に基づく発病予防効果として同じ28.8%を示しています。

相対リスク減少率28.8%は、「打った人の28.8%が守られる」という意味ではありません。打たなかった場合に発症する人を100とすると、そのうち約29が発症せずに済んだ、という読み方をします。

ただし限界も2つあります。1つは株ごとの結果です。A/H3N2に対しては有効性が確認されましたが、A/H1N1、B/山形系統、B/ビクトリア系統については有効性を確認できていません。学会も、A/H1N1亜型株やB型株に対する有効性は確認できませんでした、と明記しています。調査したシーズンの分離株は83%がA/H3N2でした。

もう1つは製剤の世代です。この試験は4価製剤で行われました。現在国内で使われているフルミストは、B型山形系統を含まない3価です。

不活化ワクチンの国内の実地データ(2024/25シーズン・小児)

不活化ワクチン側には、実際の流行下で測った有効性のデータがあります。

生後6か月から15歳の発熱児を対象にした国内の多施設観察研究です。A(H1N1)pdm09が優勢だったシーズンで、インフルエンザAに対する調整済みワクチン有効性は入院例で73%、外来例で57%でした。低年齢層で有意な有効性が認められ、2回接種による上乗せ効果は認められていません。

同じ研究で、もう一つ重要な数字が出ています。このシーズンのフルミストの接種率は1.2%で、有効性の評価ができませんでした。著者らは、接種率が上がれば有効性は再評価されるべきだと結論しています。

つまり、日本国内でフルミストが実際にどれくらい効いているかを語れる実地データは、2026年8月時点でまだ集まっていません。「効かない」ではなく「評価できる段階に来ていない」ということです。

使用量そのものは増えています。納入数量から算出した推定接種可能人数は、2024年10月から12月の約37万回分に対し、2025年の同時期は約120万回分でした。実地データが積み上がるのはこれからです。

この2つの数字を並べて優劣を語ってはいけない

28.8%と73%を並べれば、注射のほうが強く見えます。しかしこの2つは比べられません。

比べられない理由フルミストの28.8%不活化ワクチンの73%/57%
試験デザイン無作為化プラセボ対照試験実地の観察研究
評価指標相対リスク減少率実地のワクチン有効性
対象シーズン2016/17(A/H3N2が83%)2024/25(A(H1N1)pdm09が優勢)
アウトカム発症全般入院例と外来例で別々に算出

体重計と身長計の目盛りを見比べているようなもので、同じ数直線に乗りません。「28.8%しか効かないんですか」と聞かれたら、比べる相手が違うことをまず伝えます。

数字を並べて見せるほど納得されやすい場面ですが、ここは並べないほうが正確です。「どちらも効果は示されている。ただし物差しが違うので順位はつけられない」で止めるのが、いちばん誠実な説明だと思います。

「アメリカで効かなくなった」という話の経緯

実際にあった話ですが、米国の推奨はすでに元に戻っています。時系列で押さえておくと、聞かれたときに正確に答えられます。

  1. 2013/14から2015/16の3シーズン、米国で経鼻弱毒生ワクチンの有効性が低いと報告された。2015/16シーズンの2歳から17歳での有効性は、経鼻が3%、不活化が63%だった
  2. これを受けて、米国の予防接種諮問委員会(ACIP)が2016/17と2017/18の2シーズンだけ、経鼻ワクチンの推奨を一時的に中止した
  3. 2018/19シーズン以降は推奨が再開され、現在は経鼻も不活化も含めたすべてのインフルエンザワクチンを同等に推奨している

原因はA(H1N1)pdm09に対する効きの悪さで、その後、製造株の見直しが行われています。ただし米国での話であり、日本の現行製剤にそのまま当てはめられるものではありません。「かつてそういう時期があり、推奨は再開された」という事実の提示に留めます。

対象年齢と接種回数はどう違うのか

フルミストは2歳以上19歳未満に1回、不活化ワクチンは生後6か月から接種でき、13歳未満は2回です。年齢の線引きと回数の違いは、そのままスケジュールの組みやすさに響きます。

フルミストは2歳以上19歳未満に1シーズン1回

用法及び用量は、2歳以上19歳未満の者に0.2mLを1回、鼻腔内に噴霧する、です。各鼻腔に0.1mLずつ、合計2噴霧します。

接種適応年齢のすべてにおいて、1シーズンの最大接種回数は1回です。年齢によって回数が変わることはありません。

不活化ワクチンは生後6か月から、13歳未満は2回

用量と回数は年齢で分かれます。数字を1桁も丸めずに整理します。

年齢1回量回数と間隔
生後6か月以上3歳未満0.25mL約2〜4週間の間隔で2回
3歳以上13歳未満0.5mL約2〜4週間の間隔で2回
13歳以上0.5mL1回、または約1〜4週間の間隔で2回

2回接種を行う場合、免疫効果を考慮すると4週間おくことが望ましいと添付文書に記載があります。2週間でも規定内ではありますが、日程に余裕があるなら4週間側に寄せます。13歳以上は学会の指針でも原則1回接種です。

この回数の差は日程に効いてきます。厚生労働省は、例年1月末から3月上旬に流行のピークを迎えるため、12月中旬までに接種を終えることが望ましいとしています。13歳未満で2回打つなら、逆算して10月中から11月初旬には1回目が必要です。フルミストは1回なので、その分だけ日程を組む余地があります。

なぜ2歳未満には使えないのか

理由は添付文書にはっきり書かれています。海外の臨床試験で、2歳未満での入院および喘鳴のリスクが増大したとの報告があるためです。

そのため添付文書の小児等の項では、2歳未満の小児等に対しては本剤を接種しないこと、とされています。適応そのものがありません。生後6か月から2歳未満には、学会も不活化ワクチンのみを推奨しています。

なぜ19歳以上は鼻のワクチンを選べないのか

「注射が苦手な大人にも使えないのか」は、外来でも実際によく聞かれます。答えは、危険だからではなく、国内で承認されている用法及び用量の上限が19歳未満だからです。

日本小児科学会も、国外では2歳以上49歳以下を接種適応年齢としているが、国内の上限は19歳未満である、と解説しています。米国でも経鼻弱毒生ワクチンは2歳から49歳に承認・推奨されています。

したがって、19歳以上への接種は適応外使用にあたります。学会は推奨②で、19歳以上には不活化ワクチンのみを推奨すると明記しており、国内の学術団体として19歳以上への使用をすすめてはいません。

なお両ワクチンとも保険給付の対象外なので、保険で査定されるかどうかという論点は生じません。適応外で使うかどうかを判断するのは診察した医師です。海外の年齢上限を国内の基準として説明しないよう、ここは線を引いておきます。

副反応はどう違うのか

副反応は「多い少ない」ではなく出る場所が違うと捉えると整理できます。フルミストはかぜのような症状、不活化ワクチンは注射した腕の反応が中心です。

フルミストはかぜのような症状が中心

添付文書に記載されている副反応は次のとおりです。針を刺さないため、注射部位の反応はありません。

頻度症状
重大な副反応ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
10%以上鼻閉・鼻漏、咳嗽、口腔咽頭痛、頭痛
1〜10%未満鼻咽頭炎、食欲減退、下痢、腹痛、発熱、活動性低下・疲労・無力症、筋肉痛、インフルエンザ
1%未満・頻度不明発疹、鼻出血、胃腸炎、中耳炎、蕁麻疹、ミトコンドリア脳筋症の症状悪化など

1〜10%未満の欄に「インフルエンザ」が入っている点は、あとで扱う「ワクチンでインフルエンザにかかるのか」という疑問に直結します。

プラセボ群の数字を並べると見え方が変わる

「鼻づまりが59.2%に出る」とだけ聞くと、多くの保護者は身構えます。ところが同じ試験のプラセボ群の数字を並べると、像が変わります。

項目本剤群プラセボ群
副反応の発現率67.9%64.6%
鼻閉・鼻漏59.2%52.6%
咳嗽27.8%36.8%
口腔咽頭痛17.9%17.2%
頭痛11.2%10.6%
38.0℃以上の発熱5.9%3.0%

咳嗽に至っては、プラセボ群のほうが高いという結果でした。鼻水や鼻づまりも、ワクチンを打っていない群で半数以上に出ています。ワクチンを打つ季節は、そもそも鼻かぜの季節でもあるからです。

ただし「だから副反応は無い」ではありません。鼻閉・鼻漏と38.0℃以上の発熱には差がついています。接種後に鼻水や微熱は出るが、その多くはワクチンが無くても起きうる範囲でもある、という二段構えで説明すると誤解が減ります。

なお同じ試験で、死亡および接種中止に至った有害事象は認められていません。重篤な有害事象として報告されたものは、いずれも治験薬との因果関係が否定されています。

不活化ワクチンは注射した部位の反応が中心

不活化ワクチンでは、腕の反応が主役になります。国内試験(皮下2回接種)では、副反応の発現率が生後6か月以上3歳未満で53.3%、3歳以上13歳未満で93.3%でした。3歳以上13歳未満では注射部位紅斑が83.3%、熱感70.0%、腫脹63.3%、疼痛60.0%と、大半に局所反応が出ています。

いずれも小規模な試験なので、率の細かい上下は幅をもって読みます。厚生労働省は一般的な説明として、接種部位の発赤・腫脹・疼痛は接種を受けた人の10〜20%に起こり、通常2〜3日で消えるとしています。発熱・頭痛・寒気・だるさといった全身性の反応は5〜10%で、こちらも2〜3日で消えるとされています。

不活化ワクチンの添付文書には、重大な副反応としてショック、アナフィラキシー、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、脳炎・脳症、ギラン・バレー症候群など多数の項目が並びます。項目数が多いのは危険さの序列ではなく、40年近い使用のなかで報告が積み上がった結果です。両者の項目数を数えて比べる読み方はしません。

まれに起こる重い副反応と、すぐ受診をすすめるサイン

頻度は高くありませんが、伝えておくと初動が変わります。接種後に次の症状が出たら、すぐ医療機関へ連絡するよう説明します。

  • 接種直後から数時間:全身のじんましん、顔や唇・まぶたの腫れ、息が苦しい、ゼーゼーする、声がかすれる、繰り返す嘔吐、ぐったりして反応が鈍い(アナフィラキシーの可能性)
  • 高熱、けいれん、意識がはっきりしない、強い頭痛が続く
  • 手足に力が入らない、しびれが広がる、歩けない、顔が動かしにくい
  • 紫斑が出る、鼻血が止まらない、歯ぐきから出血する
  • 喘息のある小児で、接種後に喘鳴や呼吸苦が強くなった

アナフィラキシーは接種後すぐに起こることが多いため、接種後30分間は院内で安静にするのが基本です。帰宅後に異常があれば速やかに連絡するよう、その場で伝えます。フルミストの添付文書にも、接種当日は過激な運動を避け、高熱等の異常があれば速やかに受診するよう事前に知らせること、と記載があります。

発売後の状況は、厚生労働省の副反応検討部会の資料で公表されています。令和6年10月1日から令和7年9月30日報告分、令和7年10月1日から12月31日報告分のいずれも、フルミストの死亡報告は0件でした。一方で2025/26シーズンには脳症4件などの報告が挙がっています。

副反応疑い報告は因果関係が不明なものを含み、個別に医薬品との関連性を評価したものではありません。接種後28日以内に脳炎・脳症などが起きた場合、因果関係の有無にかかわらず医師が報告する仕組みです。件数は「原因と確認された数」ではなく「接種後に起きたので報告された数」として読みます。

どちらかしか選べない人・注意が必要な人

実際の選択が決まるのは、ここです。効果ではなく条件で決まるというのは、具体的にはこの章の内容を指します。

フルミストを接種できない人(接種不適当者と併用禁忌)

接種不適当者は、両ワクチンで項目数が違います。ここが制度上の最大の違いです。

接種不適当者フルミスト不活化ワクチン
明らかな発熱該当該当
重篤な急性疾患にかかっていることが明らか該当該当
本剤の成分でアナフィラキシーの既往該当該当
免疫機能に異常のある疾患、免疫抑制をきたす治療中該当設定なし
妊娠していることが明らか該当設定なし(有益性投与)

さらにフルミストには併用禁忌があります。副腎皮質ホルモン剤(経口剤・注射剤)と免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン等)です。長期あるいは大量投与を受けている人、投与中止後6か月以内の人は免疫機能が抑制された状態にあり、ワクチンウイルスの感染を増強あるいは持続させる可能性があるためです。不活化ワクチンには併用禁忌の設定がありません。

生きたウイルスを使う以上、免疫が抑えられた体では想定どおりに増殖が止まらないおそれがある。禁忌の理屈はこの一点です。だから問診では、本人と家族の免疫抑制薬の使用歴を必ず拾います。

接種要注意者にはこのほか、ゼラチンでのショック・アナフィラキシーの既往、心臓血管系・腎臓・肝臓・血液の基礎疾患、発育障害、接種後2日以内の発熱やアレルギーを疑う症状の既往、けいれんの既往、免疫不全の診断歴や近親者の先天性免疫不全症、重度の喘息または喘鳴、鶏卵・鶏肉等へのアレルギーが挙げられています。

喘息のある小児には不活化ワクチンが推奨されている

日本小児科学会は推奨①で、特に喘息患者には不活化ワクチンの使用を推奨する、としています。

添付文書上は、重度の喘息を有する者または喘鳴の症状を呈する者が接種要注意者にあたり、禁忌ではありません。学会推奨のほうが一段厳しいという関係です。米国では、喘息または喘鳴の既往がある2歳から4歳児への接種を推奨していません。

だから「喘息があるから打てません」と言い切るのは正確ではありません。「学会は喘息のあるお子さんには注射のほうをすすめています。最終的には診察した医師と相談してください」が、事実に合った伝え方です。

ゼラチンアレルギーと卵アレルギーの扱いは違う

同じ「アレルギー」でも、この2つは扱いが分かれます。

ゼラチン:フルミストは安定剤として精製ゼラチンを含みますが、不活化ワクチンは含みません。学会は、ゼラチンによってアナフィラキシーを呈したことがある場合には不活化ワクチンのみを推奨する、としています。ここは明確に分かれます。

:どちらも発育鶏卵で培養してつくられるため、国内では両方とも鶏卵・鶏肉等へのアレルギーを接種要注意者に分類しています。「卵アレルギーだから打てない」ではなく「注意が必要な人にあたるので、必ず事前に申告してもらう」が正しい整理です。なお米国は、卵アレルギーのみの場合は重症度に関係なく特別な安全対策は不要としていますが、これは国内の基準ではありません。

家族に免疫の弱い人や乳児がいるとき(水平伝播)

「接種した子から周りにうつるのか」という質問には、3点セットで答えます。

1点目、うつる可能性はあります。添付文書には、飛沫または接触による水平伝播の可能性があるため、接種後1〜2週間は重度の免疫不全者との密接な関係を可能な限り避けるよう説明すること、と明記されています。海外の臨床試験では接種25日後にもワクチンウイルスが検出されており、接種4週間以内は残存している可能性があります。

2点目、これまで重篤な疾患との関連は報告されていません。学会は、接種を受けた小児は鼻咽頭分泌物中にワクチンウイルスを最長3〜4週間排出する可能性があり、未接種者への水平伝播も報告されているが、重篤な疾患との関連は報告されていない、としています。

3点目、だから運用でよけるという考え方になります。学会は推奨①で、授乳婦、周囲に免疫不全患者がいる場合は不活化ワクチンを推奨するとしています。米国も、重度の免疫抑制者の家庭内接触者は経鼻ワクチンを接種すべきでないとしています。

問診で拾うのは、同居家族に免疫抑制剤を使っている人・移植後の人・治療中の血液疾患がある人・生後6か月未満の乳児がいるか、です。該当したら注射側を検討します。「家族にうつるから危険」でも「まったく問題ない」でもなく、身近に免疫が非常に弱い人がいるかどうかで選ぶ、と説明すると伝わります。

妊娠・授乳も押さえておきます。フルミストは妊娠が明らかな人には接種しません。妊娠可能な女性では、あらかじめ約1か月間避妊したのちに接種し、接種後約2か月間は妊娠しないよう注意することとされています。授乳婦では接種後1〜2週間、乳児との接触を可能な限り控えます。不活化ワクチンは、学会が授乳婦・妊婦・妊娠の可能性のある女性すべてに接種可能としています。

費用と助成、健康被害の救済制度

費用の扱いは両者で同じです。違いが出るのは自治体の助成のほうです。

どちらも任意接種で全額自己負担になる

両方の添付文書に、本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)と明記されています。

予防接種法上の定期接種(B類疾病)の対象は、65歳以上の人と、60歳から64歳で心臓・腎臓・呼吸器またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害がある人です。フルミストの適応年齢である2歳以上19歳未満は、この対象と重なりません。

したがって小児のインフルエンザ予防接種は、経鼻でも注射でも任意接種で、原則として全額自己負担です。厚生労働省のインフルエンザワクチンQ&Aも、接種は病気に対する治療ではないため健康保険が適用されず、費用は医療機関によって異なる、としています。金額の相場を示すのではなく、「自費で、医療機関ごとに違う」と伝えるのが実態に合っています。

自治体の助成は「どちらか1種類のみ」のこともある

助成の有無・金額・回数は自治体ごとに異なります。ここは実務で問い合わせの多いところです。

たとえば江戸川区の令和7年度の制度では、不活化ワクチンが1回につき2,000円、経鼻生ワクチンが1回につき4,000円の助成でした。そのうえで、助成できるのはどちらか1種類のみと明記されています。

経鼻生ワクチンを助成対象に加えたのは令和7年度からという自治体が複数あります。令和8年度(2026/27シーズン)の内容は、2026年8月時点で多くの自治体が未公表です。特定の自治体の金額を相場として説明せず、自治体の最新の案内を確認してもらうところまでを案内します。

救済制度の枠組みは経鼻でも注射でも同じ

「生ワクチンだから補償が違うのでは」と聞かれることがありますが、違いはありません。

任意接種であれば、医薬品副作用被害救済制度または生物由来製品感染等被害救済制度が適用されます。適正に使用したにもかかわらず生じた副作用による健康被害に、医療費等を給付する公的な制度です。小児のインフルエンザ予防接種は経鼻・注射のいずれも任意接種なので、枠組みは両者で同じです。給付の可否は個別の判定によるため「必ず補償されます」とは説明できません。相談先は医薬品医療機器総合機構の救済制度相談窓口(0120-149-931)です。

接種の前後で確認すること

経鼻ワクチンは扱いが注射と違うので、初めて導入する施設ほど押さえておく価値があります。

接種のしかた(吸い込ませなくてよい・注射は厳禁)

添付文書に書かれた手順は次のとおりです。

  1. 被接種者を上に向かせる
  2. 確実に鼻粘膜に届くよう、鼻腔のすぐ内側に先端を置く
  3. 用量調節クリップに当たるまで速やかに噴霧する
  4. クリップを外し、もう片方の鼻腔にも速やかに噴霧する

添付文書には、被接種者が積極的に吸入(鼻ですする)する必要はない、と明記されています。吸い込ませようとして泣かせる必要はありません。

本剤は鼻腔内噴霧用であり、絶対に注射しないこと、と添付文書に記載されています。日本小児科学会の指針でも注射は厳禁と繰り返されています。同じ日にほかの注射ワクチンを扱う現場ほど、取り違えの導線を物理的に断つ運用が要ります。

取り扱いにも差があります。フルミストは凍結を避けて2〜8℃で保存し、有効期間は15週間、包装は0.2mLが10本入りです。不活化ワクチン「生研」は10℃以下で保存し、有効期間は製造日から1年、包装は1mLバイアル1本です。15週間と10本単位という条件は、シーズン中に使い切る前提の在庫管理を求めます。取り扱っていない医療機関もあるため、早めの問い合わせをすすめます。

インフルエンザ治療薬を使った直後・使う予定があるとき

抗インフルエンザウイルス薬は、フルミストの併用注意です。ワクチンウイルスの増殖が抑制され、効果が減弱する可能性があるためです。生きたウイルスを使う設計だからこそ起きる相互作用で、不活化ワクチンにはこの設定がありません。

ただし国内の添付文書に、接種間隔を規定する日数の記載はありません。米国では、オセルタミビルとザナミビルは接種の48時間前から2週間後まで、ペラミビルは5日前から、バロキサビルは17日前から、それぞれ接種2週間後まで干渉しうるとされています。接種の前だけでなく接種の後に薬を使った場合も対象という点が見落とされやすいところです。

この日数は米国の推奨であって、国内の規定ではありません。実務としては「直前に治療薬を使った場合、これから使う予定がある場合は、必ず接種前に医師へ伝えてください」と案内するところまでです。

もう一つ、サリチル酸系医薬品(アスピリン等)、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸も併用注意です。ライ症候群があらわれるおそれがあるとされています。機序は不明とされていますが、これらの薬剤にはライ症候群やインフルエンザ脳炎・脳症の重症化との関連を示す報告があります。解熱薬を常用している小児では内容を確認します。

接種後にインフルエンザ迅速検査が陽性に出ることがある

これは知らないと現場で混乱します。添付文書には、本剤接種後一定期間は、本剤由来のワクチンウイルスがインフルエンザの迅速検査で陽性反応を示す可能性がある、と記載されています。

学会も、接種後数日にインフルエンザ様症状を呈して病原体検査を行った場合、ワクチン由来ウイルスが検出されてインフルエンザと診断される可能性がある、と注記しています。

だから接種時に伝えるべき一言があります。「接種後にインフルエンザのような症状で受診するときは、フルミストを打った日を必ず伝えてください」です。検査だけでは、本当の感染かワクチン由来かを区別できないことがあります。

接種後1〜2週間の過ごし方と、いつまでに接種を終えるか

接種後の説明で外せないのは3つです。当日は激しい運動を避けること、体調の変化や高熱があれば速やかに受診すること、接種後1〜2週間は重度の免疫不全者との密接な接触を可能な限り避けることです。

接種の時期は、厚生労働省が12月中旬までに終えることが望ましいとしています。国内では例年12月から3月頃に流行し、1月末から3月上旬にピークを迎えるためです。

なお、フルミストについては効果がいつから出て、どれくらい続くのかを示す記載が添付文書にもインタビューフォームにも見当たりません。持続期間を数字で説明することはできません。不活化ワクチンについては、3週間隔で2回接種した場合に接種1か月後で77%が有効予防水準に達し、その後は時間とともに下がるという記載がありますが、これは1994年の文献に基づく数値なのであくまで目安です。

同時接種は、両ワクチンとも医師が必要と認めた場合に可能です。不活化ワクチンは、生後6か月以上の小児で新型コロナワクチンとの接種間隔の制限がなく、その他のワクチンとの2週間の制限も撤廃されています。

2026/27シーズンのワクチン株はどうなっているか

対応する型は同じで、添付文書に載る製造株の名前が一部違います。

A型(H1N1)はどちらもA/スイス/6849/2025で共通です。A型(H3N2)はフルミストがA/ダーウィン/1369/2025、不活化ワクチン「生研」がA/ミシガン/105/2025。B型はフルミストがB/パース/115/2025、「生研」がB/東京/EIS13-175/2025で、どちらもビクトリア系統です。カバーする型はA型2つとB型1つで同じで、いずれも世界保健機関(WHO)が推奨する株の中から選ばれています。製造の方法が違うため株の名前が一部異なる、という理解でよいところです。「株が違うから効き目が違う」とも「まったく同じ」とも言えません。

価数の経緯も押さえておくと混乱を避けられます。B型山形系統は2020年以降自然界から検出されなくなり、2025/26シーズンから推奨株を外れました。フルミストは発売当初から3価、不活化ワクチンは2024/25シーズンまで4価で2025/26シーズンから3価です。2024/25シーズンだけは、経鼻が3価・注射が4価という時期があったことになります。古い資料を参照するときの版ズレの原因になります。

なお、注射の不活化ワクチンの側でも制度が動いています。60歳以上を対象とした高用量の製剤が承認されており、その扱いはエフルエルダ筋注と従来型HAワクチンの違いで整理しています。ただし小児の選択肢ではないため、本記事の判断には影響しません。

よくある質問

ワクチンでインフルエンザにかかることはありますか

厚生労働省は、不活化ワクチンでインフルエンザを発病することはないとしています。経鼻弱毒生ワクチンについては、発病することはあり得るが頻度は1.8%と示しています。ただし学会は、その一部が接種後の症状に対する検査でワクチン由来ウイルスが検出されたものである可能性にも触れています。

接種した直後にインフルエンザにかかったらどうしますか

受診時にフルミストを接種した日を必ず伝えるよう案内します。添付文書には、接種後一定期間はワクチン由来ウイルスが迅速検査で陽性を示す可能性があると記載されています。検査結果だけでは本当の感染かどうかを区別できないことがあるためです。

接種したあとに鼻をかんでもよいですか

添付文書、インタビューフォーム、学会の文書、厚生労働省のQ&Aのいずれにも記載が見当たりません。可否を断定できる一次情報がないため、接種した医療機関の指示に従うよう案内するのが確実です。なお接種時に吸い込ませる必要はないとされています。

同じシーズンに経鼻と注射の両方を接種できますか

可否を示す記載が一次情報に見当たらないため、この記事では判断を示せません。自治体の助成では一方のみとする運用がありますが、それは費用の話であって医学的な可否とは別です。実際に希望がある場合は接種前に医師へ相談してもらいます。

効果はいつから出て、どれくらい続きますか

フルミストについては、効果の発現時期と持続期間を示す記載が添付文書にもインタビューフォームにもありません。不活化ワクチンには接種1か月後で77%が有効予防水準に達するという記載がありますが、1994年の文献に基づく数値なのであくまで目安です。

フルミストと不活化ワクチンの違いを踏まえた選び方

最後に、判断の順番として要点を整理します。

この記事の要点
  • 日本小児科学会は、2歳から19歳未満に対して経鼻と注射を同等に推奨している。効果の優劣で選ぶ話ではない
  • 国内に両者の直接比較試験は無い。フルミストの28.8%と不活化ワクチンの73%/57%は、試験デザインも指標もシーズンも違うので比べられない
  • 選択を決めるのは条件のほう。喘息、ゼラチンでのアナフィラキシー既往、免疫抑制状態、妊娠、そして同居家族に免疫不全の人がいるかどうか
  • 副反応は出る場所が違う。フルミストは鼻閉・鼻漏や咳、不活化ワクチンは注射部位の紅斑・熱感・腫脹が中心
  • 厚生労働省の副反応疑い報告は因果関係が不明なものを含む。件数は「原因と確認された数」ではない
  • どちらも任意接種で全額自己負担。救済制度の枠組みは同じで、自治体の助成は一方のみのこともある

実務の順番はこうなります。まず年齢で絞ります。2歳未満と19歳以上は不活化ワクチンだけです。次に、喘息・ゼラチンアレルギー・免疫抑制状態・妊娠という本人側の条件を確認します。最後に、同居家族に免疫抑制剤を使っている人、移植後の人、生後6か月未満の乳児がいないかを聞きます。ここまでで多くのケースは自動的に決まります。残った範囲が、注射を痛がるかどうかや1回で済ませたいかといった希望で選べるところです。

保護者への説明で押さえたい言い回しも整理しておきます。「効果はどちらが上とは言えません」「鼻のワクチンでもインフルエンザにかかることはあり、国は頻度を1.8%としています」「接種後1〜2週間は、免疫がとても弱い方との濃厚な接触を避けてください」「接種後に発熱して受診するときは、打った日を必ず伝えてください」。この4つを渡せると、接種後の問い合わせがかなり減ります。

そして最も警戒するのは取り違えです。フルミストは絶対に注射してはいけません。注射ワクチンと並行して扱う日ほど、置き場所と手順を分けておく必要があります。どちらを接種するかの最終判断は、問診で条件を確認したうえで診察した医師が行います。

参考文献

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

あおい|病院薬剤師
感染制御認定薬剤師/日病薬病院薬学認定薬剤師

病院で働く薬剤師です。似た名前の薬や制度の違いを、添付文書・インタビューフォーム・厚生労働省の通知にあたって整理しています。記事には情報の時点を記載し、参考文献には版と日付を残しています。