今回は薬剤総合評価調整加算についてお話していきます。
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多剤投薬の患者の減薬を伴う指導の評価
新設される内容は以下です。
薬剤総合評価調整加算250点(退院時に1回)(新設)
[算定要件]保険医療機関に入院している患者であって、以下のいずれかの場合に、退院時に1回に限り所定点数を算定する。
(1) 入院前に6種類以上の内服薬(入院時において当該患者が処方されている内服薬のうち、頓用薬及び服用を開始して4週間以内の薬剤を除く。)が処方されていたものについて、処方内容を総合的に評価したうえで調整し、当該患者の退院時に処方される内服薬が2種類以上減少した場合
(2) 精神病棟に入院中の患者であって、入院直前又は退院1年前のうちいずれか遅い時点で抗精神病薬を4種類以上内服していたものについて退院までの間に抗精神病薬の種類数が2以上減少した等の場合。なお、保険医療機関がクロルプロマジン換算を用いた評価を行う場合には、クロルプロマジン換算で2,000mg以上内服していたものについて、1,000mg以上減少した場合を含めることができる。
薬剤総合評価調整加算。これは入院前に6種類以上内服薬を飲んでいる患者に対し、入院してから退院までに2種類以上減らしたら加算できる、というもの。精神病棟の場合は4種類以上の抗精神病薬が対象となります。
持参薬の鑑別をしていると結構不要と思われる薬を飲んでいる方も多いですからね。薬剤師の出番ですよ~これは。
ちなみに合剤に変更しても「-1」とカウントされます。今後合剤の売上が伸びていくことが予想されますね。
薬剤総合評価調整管理料 250点(月1回に限り)(新設)
連携管理加算 50 点(新設)
[算定要件](1) 薬剤総合評価調整管理料
保険医療機関が、入院中の患者以外の患者であって、6種類以上の内服薬(受診時において当該患者が処方されている内服薬のうち、頓用薬及び服用を開始して4週間以内の薬剤を除く。)が処方されていたものについて、処方内容を総合的に評価したうえで調整し、当該患者に処方される内服薬が2種類以上減少した場合は、所定点数を算定する。
(2) 連携管理加算
処方内容の調整に当たって、別の保険医療機関又は保険薬局との間で照会又は情報提供を行った場合は、連携管理加算として所定点数を加算する。ただし、連携管理加算を算定した同一日においては、同一の別の保険医療機関に対して、区分番号 B009 診療情報提供料(Ⅰ)は算定できない。
続いて薬剤総合評価調整管理料。これは先ほどの外来版です。基本的には薬剤総合評価調整加算と同じで6種類以上内服薬を飲んでいる患者に対し、2種類以上減少した場合に算定できます。
そして連携管理加算については保険薬局が減薬に何らかの形(疑義照会やトレーシングレポートの提出等)で関わった場合に追加で算定出来るというものです。
薬剤総合評価調整管理料については以下もご覧下さい。
〔B008-2 薬剤総合評価調整管理料〕
Q.6種類以上の内服薬が処方されていた患者に対し、内服薬が2種類以上減少して算定したが、その後の病状の急変などで増薬した後に、内服薬が2種類以上減少した場合も算定できるか?
A.同一医療機関で当該点数を算定してから1年以内に算定するときは、前回の算定にあたって減少した後の種類数から、さらに2種類以上減少しているときに限られている。
Q.例えば、そもそも10種類以上の内服薬を服用中の患者がいる場合、医学的な判断のもと、急激な減薬による影響を踏まえ、1月目で2種類、2月目で2種類減らし、6種類とした場合にそれぞれの月で管理料を算定可能という解釈でよいか。
A.よい。同一医療機関で当該点数を算定してから1年以内に算定するときは、前回の算定にあたって減少した後の種類数から、さらに2種類以上減少しているときに限り算定可能である。平成28年度診療報酬改定『Q&A』(その1)より引用
1年以内に2回以上算定する場合は、前回算定時から更に2種類以上減少している必要があります。図で解説すると以下のようになります。
あまりないケースではありますが、この場合は1年以内に4回算定可能です。
こちらのケースでは8種類に減った後、再び10種類に増えています。ここから2種類減って8種類となった場合は算定できません。あくまで前回算定した時から2種類以上減薬しないと算定できませんので注意が必要です。もちろん前回算定から1年以上経過している場合は算定可能となります。
それでは薬剤総合評価調整加算については以上とさせて頂きます。最後までお読み頂きありがとうございました。