調剤薬局で薬をもらう方にはぜひ知っておいて欲しい「EPARKくすりの窓口」をご存知ですか?
この記事では「EPARKくすりの窓口」のサービス内容と、似たサービスである「ヨヤクスリ」との違いについても触れていきたいと思います。
EPARKくすりの窓口とは?
EPARKくすりの窓口とは、株式会社EPARKが運営している薬局検索サイトのひとつで、薬局・ドラッグストアの検索に特化したサイトです。
検索した薬局・ドラッグストアに対して、処方せんの情報をあらかじめサイトを通して送信することが可能で、これにより待ち時間をなくすることができるというサービスになります。
サイト内では薬局の口コミ情報の確認もでき、専用のアプリには電子お薬手帳の機能も備わっています。
EPARKくすりの窓口のメリット
一つ目のメリットとして、先ほどお話したように、あらかじめ処方せんの情報を送信することにより、待ち時間を短縮できる点が挙げられます。
医薬品の準備ができた段階で、薬局からメールなどで連絡が入るため、忙しくて少しの待ち時間も惜しい人や、インフルエンザなどの急性疾患を患っている人にとっては、非常に魅力的なサービスといえるでしょう。
口コミを確認できるという点も、周囲の評判を確認してから希望の薬局を選択することができるという点でメリットと言えると思います。
薬局にとっても立地によって新たな患者獲得の可能性が広がり、きちんとした対応をしていれば口コミでの宣伝効果も期待できます。
また、あらかじめ処方箋の情報を受け取ることができるので、薬剤師もゆとりを持って調剤することが可能になります。
専用アプリに搭載されている電子お薬手帳も機能的に十分で、数多く存在している電子お薬手帳から「どれを選んだらいいかわからない」といった方も一度ご覧になってみることをおすすめします。
他の電子お薬手帳では薬局が対応していることが使用条件である場合が多いものですが、この電子お薬手帳に関しては薬局の対応状況に関わらず、調剤報酬明細書の写真撮影などでも手帳への記録をすることができます。
EPARKくすりの窓口のデメリット
ネット受付対応店舗数が9267店であり、利用希望している地域に対応している薬局がない場合があります。
多くの処方せん受付薬局では、門前の病院が使用している医薬品を多く備蓄しているのが一般的です。
そのため、遠方の病院が発行した処方箋の場合には医薬品を在庫していない可能性があり、EPARKくすりの窓口を経由して予約したとしても、断られてしまうかもしれません。
以前に使用したことのある薬局であれば、スムーズに処方された医薬品を受け取ることができると思いますが、初めて利用する薬局では初回問診表の記入や薬剤師の指導など、想定している以上の時間がかかってしまうことも考えられます。
待ち時間がないことを宣伝しているサイトだけに、そういった点では不要なトラブルに発展してしまう可能性もない
薬局側としてのデメリットは、処方箋情報を送信されているということで勘違いが発生し、処方箋を薬局に持ってこない、処方箋をなくしてしまった、といったことが起こる可能性があります。
患者の気が変わってしまい「すでに他の薬局で調剤されてしまっていた」という事例も出てくることでしょう。
また、処方箋の情報を送っているのだから、「調剤した薬をそのまま郵送して欲しい」など、対応するのが難しい要求をされてしまう可能性もあります。
ただこれらについては患者・薬剤師双方が、通常の使い方をすれば
EPARKくすりの窓口とヨヤクスリの違い
似たサービスであるEPARKくすりの窓口とヨヤクスリの違いについてお話してきます。
どちらも「処方箋の情報をあらかじめ薬局に送信し、薬の受け取り予約をすることができるサービス」という点では大きな違いはありません。
では何が違うのか。
ヨヤクスリは楽天株式会社の子会社が提供しているサービスですので、ヨヤクスリを利用することで楽天スーパーポイントがたまっていきます(予約で10ポイント、お薬手帳作成で5ポイント)。
一方EPARKくすりの窓口ではそういったポイントサービスは行っていないようですね。
次に、調剤された医薬品の受け取りに関してですが、ヨヤクスリの場合では、受け取りの日時は予約できますが、準備ができた段階でのメール等による連絡は行われません。
EPARKくすりの窓口では準備ができた段階でメールなどにより連絡が行われるため、よりスムーズな受け取りが可能になると考えられます。
ヨヤクスリのポイントは毎月利用したとしても120ポイント(=120円)です。なので私個人としては、薬ができた段階で連絡をもらえるEPARKをおすすめします。
まとめ
EPARKくすりの窓口は、全国の薬局・ドラッグストアを検索できるサービスで、そのサイト内から処方箋の情報を希望の薬局に送信し、待ち時間の短縮などのサービスを受けることができる、というものです。
付属のアプリには電子お薬手帳の機能が付属しているなど、様々なメリットが存在していますが、その反面、運用していく段階での対応薬局の少なさや、備蓄医薬品の不足による処方せん受付が困難な点など、デメリットも存在しています。
ただ今後の医療業界では、今までのアナログな対応から、どんどんデジタルの対応を求められていくことになるでしょう。
EPARKくすりの窓口もまだ発展途上のサービスだですが、利用者が増えていくことで患者と薬局の双方にとって良い方向に向かっていくと思います。
薬の準備ができたら連絡をもらえるEPARKくすりの窓口。興味がある方はぜひ一度サイトをご覧になってみて下さいね。