2014年に発表された調剤薬局向けサービスのヨヤクスリというサービスをご存知でしょうか?
開始当初は薬局側への同意もなく突然登録についての通知が来たという例もあり、物議をかもしたサービスですが、その後も着実に運営されているのです。
そこで改めて、ヨヤクスリとはどのようなサービスで、どんなメリット・デメリットがあるのかお話していきたいと思います。
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ヨヤクスリとは?
ヨヤクスリは楽天の子会社である株式会社ケンコーコムが運営しているシステムです。病院で発行してもらった処方箋をスマートフォンなどによって写真撮影し、それを登録された調剤薬局に送信することで、あらかじめ調剤してもらうことが可能になります。
今までは病院などでFAXを用いて処方箋を送信していましたが、それをオンラインに置き換えてヨヤクスリが介入したものと言えるでしょう。患者、調剤薬局どちらにとっても無料で提供されているサービスです。
ヨヤクスリのメリット
患者としてのメリットは、待ち時間の短縮と利便性の向上です。
あらかじめ処方箋を提示している状態ですので、調剤薬局に行けばすぐに薬を受け取ることができますし、自分の生活圏内の都合の良い薬局を見つけることができます。通勤途中にある調剤薬局など、ライフスタイルに応じて活用することが可能になります。
さらに、ヨヤクスリを使った場合には、自動で処方された薬が電子お薬手帳として記録されていきます。電子お薬手帳も最近は様々なサービスが存在していますが、対応していない調剤薬局が多いのも実情です。
ですが、このヨヤクスリを使っていれば調剤薬局側の状況によらず電子お薬手帳を作成することが可能になるのです。そのほか、ヨヤクスリの利用により楽天ポイントも貯まるというのも、楽天ポイントを活用している方ならメリットとなります。
調剤薬局としてのメリットは、新たな患者の獲得が可能になる点と新規処方薬であっても準備する時間を確保することができる点です。
調剤薬局における集客は、ほぼ門前病院からの患者に占められています。患者の集中率が上がってしまった場合、調剤報酬に負の影響を与えてしまうこともあるため、他の病院からの患者獲得も調剤薬局にとっての課題と言えます。
そこでヨヤクスリの導入により、新たな患者獲得経路を確保することができると考えることができます。さらに、備蓄していない処方薬があった場合、それを用意する時間を確保することができるため、患者対応に余裕が生まれてくるのではないでしょうか。
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ヨヤクスリのデメリット
ヨヤクスリを活用して来局する患者は、初めて調剤薬局を利用する患者である場合があります。その場合には、問診票の記入や初回の服薬指導で想定されていた以上の時間がかかってしまうかもしれません。
ヨヤクスリを使用しているという時点で、その患者は調剤薬局で時間を掛けたくないという考えを持っている方だと思われます。そのため、服薬指導や問診票の拒否など、不要なトラブルが発生してしまうかもしれません。
さらに、ヨヤクスリを使用して処方せんをFAX送信していたとしても、その調剤薬局に来局しないという危険性があります。備蓄していない処方薬があった場合、患者のためにその処方薬を用意したのに来局しなかったでは、目も当てられません。
まとめ
ヨヤクスリはまだ始まって日が浅いサービスですが、FAXを利用するよりも手軽に処方箋を送信することができ、患者側としても薬局側としてもメリットのあるサービスです。
認知度はまだそれほどでもありませんが、今後の展開次第では薬局業界を大きく変えるかもしれません。
新しいものが認められるのは時間がかかり、初期対応の不備で嫌悪感を抱いている薬剤師がいるのは事実ですが、すでに活用している患者と調剤薬局が存在しているのも事実です。
ヨヤクスリはサービス開始時点での薬局側への説明が乏しく、見切り発車であるのは否めませんが、今後に期待していきたいサービスといえるでしょう。
興味がある方は一度公式サイトを見てみることをおすすめします。
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