今回は痛風治療薬のウラリットについてお話していきます。
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ウラリットとは?
まずは名前の由来からいきましょう。ウラリットはUralytと表記されますが、これはUrat(尿酸塩)及び Lysis(溶解)の組み合わせることにより命名されています。一般名はクエン酸カリウム・クエン酸ナトリウムになります。
ウラリットの作用を簡単に説明すると『尿をアルカリ化して尿酸結晶が作られるのを抑える』になります。それではもう少し詳しく見て行きましょう。
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ウラリットの作用機序と特徴
健常者の方の尿のpHは通常6~7程度ですが、痛風・高尿酸血症の患者様の尿中に尿酸が多いため、pHが6未満(酸性尿といいます)の方が多いのです。
ここで何が問題になるかと言いますと、尿酸はアルカリ性だと溶けやすく、酸性になると溶けにくくなってしまうという点です。
これを放置すると溶けきれない尿酸が結晶化して尿路結石ができたり、腎臓に沈着することで腎臓の働きが悪くなってしまう危険性があります。
そこで登場するのがウラリット。
ウラリットは服用すると重炭酸イオン(HCO3–)に代謝されます。この重炭酸イオンが塩基として働くことで尿中のpHがアルカリ化します。その結果尿酸結石が作られるのを抑えることができるのです。
またウラリットは尿中のみならず血液中の重炭酸イオンも増加させます。そのためアシドーシスの改善にも適応があるのです。
ウラリットにはウラリット-U配合散とウラリット配合錠の2種類の剤形があります。ちなみに「ウラリット-U配合散1g = ウラリット配合錠2錠」に相当します。
ウラリットの成分は冒頭でお話した通り、クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム。そのためウラリット-U配合散を服用すると、人によっては「すっぱい、しょっぱい」と感じる方もいるかもしれません。
その場合はスポーツドリンクやジュースで飲んで頂いても大丈夫です。ダメなのは牛乳と乳酸菌飲料(沈殿)、炭酸飲料(発泡)ですね。
ウラリットの副作用
主な下痢や軟便、胃部不快感、吐き気などの消化器系副作用になります。
ウラリットにはカリウムが含まれるため、腎機能障害がある方では高カリウム血症を引き起こすことがありますので注意が必要です。
それではウラリットについては以上とさせて頂きます。最後まで読んで頂きありがとうございました。