病院で処方された薬や病気についてわかりやすく解説します

リフキシマ(リファキシミン)の作用機序と副作用、カナマイシンとの違い


今回はあすか製薬から販売されているリフキシマについてお話ししていきます。海外では30年前に発売されていた薬がようやく国内でも承認されました。

 

メーカーに聞いても略語が決まっていないとのことでしたが、もしご存知の方がいらしたら教えてください。

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リフキシマとは?

 

それでは名前の由来から。リフキシマRIFXIMAと表記されますが、これは一般名のリファキシミン:Rifaximinと、Intestinal flora-Modulating Agent(腸内細菌叢を調整する薬剤)の下線部を組み合わせて命名されています。

 

リフキシマの作用機序を簡単に説明すると「腸内細菌に作用することで、肝性脳症の原因となるアンモニアが作られるのを抑える」になります。

 

それではまず肝性脳症についてお話していきましょう。

肝性脳症とは?

 

肝性脳症とは、肝機能の低下により肝臓でアンモニアが分解できなくなり、その毒素が脳に障害を引き起こすことで発生すると考えられています。

 

発現機序には様々な要因が挙げられていますが、その中でも食事によって腸管内に入ったタンパク質を腸内細菌が分解し、アンモニアが発生することが主な要因であるとされています。

 

正常な状態では、腸管内で発生したアンモニアは肝臓で分解されて無害なものになりますが、肝硬変などの肝障害により肝機能が低下していると、発生したアンモニアが分解されず、血液中に溶け込むことになります。この血液中に溶けたアンモニアが血液脳関門を通過して、脳に直接ダメージを与えているのです。

 

その症状は、軽度では軽い睡眠障害や気分の変動が起きる程度のものですが、症状が進行していくと奇行をするようになり、傾眠傾向となります。さらに進行することで、生命にさえも危険が及ぶ重篤な合併症となります。

 

肝性脳症に多く見られる特徴的症状の一つとして「羽ばたき振戦」というものがあり、これは細かく痙攣するわけではなく、手を前に伸ばした状態で姿勢を維持してもらうようにすると、粗くゆっくりした動きで手が動いてしまう状態です。

 

肝性脳症以外でも起きることはある症状ですが、判断するための基準としては把握しやすいものと言えるでしょう。

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リフキシマの作用機序と特徴、カナマイシンとの違い

 

リフキシマはから難吸収性リファマイシン系抗菌薬です。その適応は

効能又は効果

肝性脳症における高アンモニア血症の改善

用法及び用量

通常,成人にはリファキシミンとして1回400mgを1日3回食後に経口投与する.

リフキシマ錠200mgの添付文書より引用

となっており、医療現場での使用は限定されています。

 

ほぼ体内に吸収されることないため、腸管内に限定してその効果を発揮することができます。腸管内で腸内細菌に対し効果を発揮していくことでアンモニアの産生量を減らし、肝性脳症の原因となる血中アンモニア濃度を低下させることができます。

 

リファマイシン系抗菌薬ですので、同系統のリファンピシンと同じく、細菌のDNA依存性RNAポリメラーゼに結合し、RNA合成を阻害することで効果を発揮します。

DNA依存性RNAポリメラーゼ:細菌が増殖するために、自身の情報をDNAから取り出すときに使用される酵素のこと。これが阻害されるとRNAの合成ができず、それによってタンパク質の合成ができず、結果として死滅してしまう。

 

リフキシマが「肝性脳症における高アンモニア血症の改善」の適応を得るまでは、日本では吸収されにくい抗生物質としてカナマイシンが使われていました。これはリフキシマと同じく腸内の細菌によるアンモニア産生を減らすことで、肝性脳症に対して効果を発揮する薬です。

 

カナマイシンはアミノグリコシド系抗菌薬に分類され、副作用として聴覚障害などの神経障害を起こす可能性がありましたが、リフキシマではその心配はありません。

 

ただそもそもカナマイシンの適応は「感染性腸炎」であり、肝性脳症に関しては適応がありません。

 

今までは「肝性昏睡時の腸管内殺菌」とすれば適応外使用として保険審査で認められてきましたが、今後はリフキシマが存在していることにより、その使用は難しくなると思われます(と言いますか必ず査定されるでしょうね)。

リフキシマの副作用

 

リフキシマの副作用ですが、便秘、下痢、腹痛、吐き気、めまい、発疹といったものが報告されています。体内に吸収されることがほぼないために全身性の副作用は少なく、局所的な副作用の発生が報告されています。

 

重大な副作用として「偽膜性大腸炎」の報告があります。これはリフキシマに限ったものではなく、抗菌薬の使用により腸内細菌のバランスが崩れた状態となり、大腸の粘膜が細菌により傷害されて正常な粘膜を作れなくなった状態を言います。

 

リフキシマを服用中、または服用後1~2週間後に頻繁に水のような下痢になってしまう場合や、腹痛や発熱、吐き気、粘性のある便が出てしまった場合には偽膜性大腸炎の可能性があります。このような症状が見られる場合はかかりつけの医師の指示を仰ぐようにして下さいね。

 

それではリフキシマについては以上とさせて頂きます。最後まで読んで頂きありがとうございました。

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