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グラマリール(チアプリド)の作用機序と副作用~認知症にも処方される?

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今回はグラマリールについて解説していきます。

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グラマリールとは?

 

それでは名前の由来からいきたいところですが、グラマリールは特にないようですね。一般名はチアプリドになります。

 

グラマリールの作用を簡単に説明すると「ドパミンの働きを調整することで、統合失調症や脳梗塞後遺症、パーキンソニズム(パーキンソン症候群)の症状を改善する」になります。

 

グラマリールは抗精神病薬として発売されましたが、現在では抗精神病薬として使用されることはあまりありません。

 

主に脳梗塞後遺症に伴う攻撃的行為や精神興奮、せん妄、徘徊の改善に対して用いられています。適応外ですが、認知症によるこれらの症状に対しても処方されます。パーキンソン症候群に伴うジスキネジアにも適応はありますが、あまり一般的な用途ではありません。

 

そのため、ここでは脳梗塞後遺症の症状についてお話していきたいと思います。

脳梗塞後遺症の症状

 

脳梗塞の後遺症は、脳の血管が詰まっていた時に脳細胞が壊死してしまったことで発生しており、壊死した部分に応じてさまざまな症状が発生してきます。大きく分類すると、神経障害、高次脳機能障害、感情障害の三種類です。

神経障害

・身体の片麻痺・半身麻痺
・冷えやしびれ、痛覚鈍麻
・食事などの飲み込みがうまくできない嚥下困難
・トイレの回数増加や、トイレまで我慢ができなくなる排尿障害
・物がぶれて見える等の視覚障害

高次脳神経障害

・新たなことが記憶できない、または思い出すことができない記憶障害
・注意力の低下
・左右などの空間把握ができなくなるなどの認知機能障害
・文字が書けない、言葉が理解できないなどの言語障害
・障害があるわけではないのに通常の行為ができなくなる行為障害

感情障害

・意味もなく落ち込むなどのうつ症状
・脳血管性認知症の発生
・幻覚や幻聴などのせん妄
・感情のコントロールができなくなり、すぐに感情的になってしまう。

グラマリールの作用機序と特徴

 

グラマリールはドパミンD2受容体に特異的に作用するアンタゴニスト(受容体遮断薬)になります。

 

脳内でドパミンが作用することにより、妄想や幻聴などの統合失調症を含む精神病の症状が発生してしまいます。つまりドパミンをなんとかできれば症状の改善が期待できます。

 

そこで登場するのがグラマリール。

 

ドパミンD2受容体に結合することで、ドパミンが受容体に結合できなくなります。これによりドパミンの作用が抑制され、妄想やせん妄などの症状の改善が期待できます。すべての脳梗塞後遺症に伴う症状を改善できるわけではありませんが、感情障害に関しては特異的に効果を発揮していきます。

 

グラマリールは同系統の医薬品に比べて副作用が少なく、眠気やめまいが起きにくい反面、鎮静効果が穏やかなものとなります。半減期が3.91時間と作用時間が短く、腎臓により排泄されるので人体への蓄積も少なく、使用しやすい医薬品と言えるでしょう。

・半減期:血中濃度が半分になるまでの時間

 

ただし、過剰に反応しているドパミンを抑えることでジスキネジアを改善させますが、長期間の使用では逆にジスキネジアを悪化させてしまうことがあるため、長期連用には注意が必要となります。

 

グラマリールの剤形には錠剤と細粒があります。

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グラマリールの副作用

 

主な副作用は眠気、ふらつき、めまい、口渇、不眠、振戦、パーキンソニズムなどとなっています。

 

グラマリールは先程お話したように副作用が少なく、安全性が高い薬ではありますが、重大な副作用の報告がありますので以下に初期症状とともに記載しておきます。

 

・悪性症候群:急激な発熱、手足のふるえ、筋肉のこわばり
・昏睡:意識が完全になくなる、眠り続ける、刺激に反応しない
・痙攣:けいれん
・QT延長、心室頻拍:胸の痛み・不快感、動悸など

これらの症状が発生した場合には服用を中止し、医療機関を受診するようにして下さい。

グラマリールの注意事項

 

過量に服用してしまうことで錐体外路障害や昏睡が起きてしまうことがあります。血液透析は有効ではないため、振戦や筋剛直、歩行障害などの症状が発生した場合にはまず服用を中止し、悪化を抑えるための維持療法を行います。服用の中止により2~3ヶ月で症状の改善がみられますが、場合によっては半年以上の治療期間を要する場合もあります。

 

またグラマリールには制吐作用が存在しているため、ジギタリス中毒や脳梗塞などが原因で起きる嘔吐を抑制してしまう、つまり症状をマスクしてしまう可能性があります。これらの疾患は早期に対策することで予後の改善が期待できる場合が多いため、このような可能性があることを考慮して使用する必要があります。

 

高齢者の使用では、副作用として眠気や注意力の低下、めまいなどが発生する危険性があります。脳梗塞の後遺症で生活に支障がある患者に使用されることが多い薬ですので、十分に注意するようにして下さい。

 

それではグラマリールについては以上とさせて頂きます。最後まで読んで頂きありがとうございました。

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