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肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)の持続効果と接種間隔5年の理由

ワクチン

今回は平成26年10月より公費による助成も開始。最近は西田敏行さんのCMも目にする機会が多い肺炎球菌ワクチン『ニューモバックスNP』についてお話していきます。

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肺炎は死因の第3位

 

日本人の死因の順位はご存知の方も多いと思いますが、ちょっとおさらいしておきましょう。

1位 悪性新生物
2位 心疾患
3位 肺炎
4位 脳血管疾患

となっています。※厚生労働省 人口動態統計(確定数)平成25年

 

肺炎は平成23年から脳血管疾患を抜き3位に上昇。ここで覚えておいていただきたいのは65歳を超えると肺炎が原因で亡くなる方が一気に増えるという事です。高齢化社会において、肺炎の予防がいかに重要かご理解頂けるかと思います。

肺炎の原因菌は?

 

普通に社会生活を送っている中で罹る肺炎を市中肺炎といいます。病院に入院後48時間以降に起こった肺炎を院内肺炎といいます。医療関連肺炎ともいいます。ぶっちゃけ病院の外で罹る肺炎を市中肺炎、病院内で罹る肺炎を院内肺炎と覚えて頂いて概ねOKです。

 

ちなみに市中肺炎の原因菌(起因菌ともいいます)は肺炎球菌が第1位です。他にはインフルエンザ菌(ウイルスとは違います!)、クラミジア、モラキセラ、マイコプラズマ、レジオネラなどが有名ドコロですね。他にもウイルスが原因となる場合もあります。

 

院内肺炎の起因菌は上記の肺炎球菌、インフルエンザ菌他に黄色ブドウ球菌やグラム陰性菌、嫌気性菌などがあります。病院内外で起因菌は異なり、当然治療に使用する抗菌薬も異なります。

 

やはり入院している方は免疫力が低下している事が多く、健康な人ではなかなか感染しない緑膿菌などが起因菌となる場合があります。

 

ニューモバックスNPは市中肺炎の起因菌第1位の肺炎球菌による肺炎を予防できるワクチンです。当然ですが、肺炎球菌以外には効果はありません。

ワクチンの種類について

 

肺炎球菌ワクチンは不活化ワクチンになります。ワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンがあります。これについてお話ししていきましょう。

生ワクチンとは?

生きた細菌やウイルスの毒性を極度に弱めたものです。これを接種し、体内で増殖する事で免疫を高めます。つまり自然に罹った場合(自然感染)とほぼ同じような形で免疫ができるため、強く長期間持続するわけです。

 

ただ弱めたとはいえ、ぶっちゃけ細菌やウイルスそのものを体内に入れるわけですから、妊婦の方には使用できません。胎児に悪影響が出る可能性が理論上あるからです。生ワクチン接種後は二ヶ月避妊する必要があります。

 

代表的なものには、麻しん、風しん、おたふくかぜ、水ぼうそう、BCG、ロタウイルスなどがあります。

不活化ワクチンとは?

細菌やウイルスを薬品等で死滅させ、毒性をなくしたものです。接種しても体内では増殖しないため、1回だけでは十分な免疫ができません。そのためワクチンによっては複数回接種することが必要となります。

 

代表的なものにインフルエンザ、B型肝炎、不活化ポリオ、日本脳炎、インフルエザ菌b型、肺炎球菌、HPVなどがあります。

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肺炎球菌ワクチンの副反応

 

主な副反応としては注射部位の痛み、発赤、腫れなどがあり、通常数日で改善します。

肺炎球菌ワクチンの効果と接種間隔が5年の理由

 

「肺炎球菌ワクチンの効果は5年以上持続する」と言われており、接種後5年経過したら抗体価がゼロになるというわけではありません。しかし抗体価の低下については個人差がある上、高齢者や気管支喘息などの呼吸器疾患のある方はその効果が低下しやすいとも言われています。

 

こういった方には再接種が望ましいのですが、日本では2009年までは再接種が認められていませんでした。海外では結構前から普通に行われていたんですが、それに習って2009年よりようやく再接種が可能となったのです。

 

ただ過去5年以内に肺炎球菌ワクチンを再接種すると以前接種した時より、注射部位に痛みや赤い発疹、しこり等の副反応が強くなったりまた出やすくなる可能性があるとされています。

 

つまり少なくとも5年間は効果が持続する、また5年以内だと副反応が出やすくなる、以上から接種間隔は5年以上と設定されています。

肺炎球菌ワクチンカード

病院で上の接種済カードやシール、接種日を記入できる手帳などを渡されると思いますので、大切に保管してくださいね。

同時接種と他のワクチンとの間隔について

 

他のワクチンとの同時接種も可能です。10~12月ですとインフルエンザワクチンとの同時接種が推奨されます。同時接種は海外では日常的に行われていますが医師により考え方は異なります。希望される方は主治医に相談してみてください。

 

また他のワクチンとの接種間隔ですが、生ワクチンの場合は中27日、不活化ワクチンの場合は中6日あける必要があります。例えばインフルエンザワクチンを先に接種した場合は6日あければ肺炎球菌ワクチンを接種可能です。

 

間隔をあける必要があるのは、副反応の出るスピードの違いが主たる理由です。不活化ワクチンは比較的速く現れますが、生ワクチンはある程度時間が経ってから出る事があるからです。その目安が6日であり、27日なのです。

公費助成について

対象者1

平成30年度まではその年度に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になる方が対象となります。※平成31年度からは、その年度に65歳の誕生日を迎える方のみ対象。

対象者2

60歳から65歳未満の方で、心臓、腎臓、呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害やヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある方

助成金額

市町村により異なります。ただワクチン接種は基本自費となります。同じ地区、つまり助成金額が同じでも医療機関により金額が異なる場合があります。

 

※以下に注意して下さい!

肺炎球菌ワクチンはニューモバックスNP以外に『プレベナー13』という商品もありますが、こちらは助成の対象外です。

 

過去にニューモバックスNPを接種したことのある方も対象外。つまり助成は初回の1回のみということになります。ただしプレベナー13を接種したことのある方でも、ニューモバックスNPを過去に接種したことがない方は対象となります。

 

ニューモバックスNPとプレベナー13の違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ。

参考記事:ニューモバックスNPとプレベナー13の違い

 

それでは肺炎球菌ワクチンは以上とさせて頂きます。最後まで読んで頂きありがとうございました。

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